家庭裁判所による監督 【法定後見】

成年後見人等に対する監督権限


家庭裁判所は、成年後見人等に対し、一般的な指導、監督権限を持ちます。
具体的には、①いつでも成年後見人等に対して、後見等の事務の報告、財産目録の提出を求め、②後見等の事務、財産の状況を調査することができ、③財産の管理その他の後見等の事務に関して必要な処分を命じることができます。
例えば、成年後見人等に対し家庭裁判所へ定期報告するよう定めたり、財産の管理方法を指定することなどが挙げられます。
また、家庭裁判所は、成年後見人等の職務遂行に疑問がある場合には、事情を聴取したり、家庭裁判所調査官や公認会計士などに調査をさせる場合もあります。


後見監督の実際


成年後見人等は就任後、財産目録及び収支の予定を家庭裁判所に提出します。
東京、大阪などの大規模家庭裁判所では、事案に応じて、定期的(1~2年に1回)に、本人の生活や財産の状況、収支報告、その他後見人として行った業務等について、成年後見人に報告させ、後見人の仕事内容、財産状況をチェックしています。
成年後見人等には、本人の現状や財産及び収支の状況について、その裏付けとなる通帳や領収書類等のコピーを添付して家庭裁判所に報告しなければならないため、成年後見人等に選任された方は、日頃から、領収書や取引に関する書類をきちんと保管するとともに、収支状況を把握しておく必要があります。
 
成年後見人等が次の行為をする場合は、事前に家庭裁判所の許可等が必要となります。
(1)本人の居住用不動産について、売却、賃貸借、抵当権の設定等をする場合
→居住用不動産の処分許可の申立てが必要です。
(2)本人と成年後見人等がいずれも相続人である場合に、遺産分割協議をしたり、成年後見人等が本人所有不動産を買い取る等、本人と成年後見人等との間において利益が相反する場合
→特別代理人選任の申立てが必要です。
(3)成年後見人等が本人の財産から一定の報酬をもらう場合
→報酬付与の申立てが必要です。
(4)この他の場合でも、重要な財産を処分したり、その行為が本人の利益となるかどうかが不安な場合は、事前に家庭裁判所に相談する必要があります。



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